平成19年度第3回関東テレコム講演会レポート:HH News & Reports:ハミングヘッズ

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セミナーレポート 平成19年度第3回関東テレコム講演会が開催

 総務省関東総合通信局と社団法人テレコムサービス協会関東支部は、2008年2月22日、東京港区のメルパルク東京で、「平成19年度第3回関東テレコム講演会」を行った。講演会の趣旨はセキュリティ関連の業界の取り組みを紹介するといった内容だ。
 今回の講演は今年度で3回目となる定例会で、通信業界関係者が集まり各界の識者を招いて講演している。前回の第2回も東京大学大学院情報学環の西垣通教授が「ウェブ時代をどう生きるか」、また総務省総合通信基盤局事業の谷脇康彦政策課長が「新競争促進プログラム2010について」という内容で講演を行っていた。
 今回も情報セキュリティ大学院大学の辻井重男学長が講演を行うなど、業界にとって有意義で重要な情報を発信する場となっている。


熱心に聴講する参加者。この日は115人参加した
熱心に聴講する参加者。この日は115人参加した
 今回の講演テーマは「通信事業者に求められている情報セキュリティとは」で、115人が参加した。
 冒頭では総務省関東総合通信局の江嵜正邦局長、テレコムサービス協会関東支部の湊方彦支部会長が主催者挨拶を行った。
 最初の講演では、 「NGN(Next Generation Network )時代の情報セキュリティ」という題で、情報セキュリティ大学院大学の辻井重男学長が講演を行った。


講演する辻井重男セキュリティ大学院大学学長
講演する辻井重男セキュリティ大学院大学学長
 辻井学長は情報セキュリティについて、「自由の拡大」・「安全性向上」・「プライバシーの保護」というかたちで3つの止揚による高度均衡を図ることの重要性を説いた。情報セキュリティの構成について独自の図を用い、CIAL(Confidentiality:機密性 、Integrity:完全性・認証性、Availability:可用性、Liability:信頼性)が情報セキュリティにとって不可欠であることについて話した。

 さらに証券会社での情報漏洩について触れ、経済学者ミルトン・フリードマンとフランク・ナイトのエピソードを用い、情報ネットワーク市場の倫理観について改めて議論する必要性を語った。また電子投票システムについても言及した。

講演する細野清文テレコムサービス協会ネットビジネス21研究会関東主査
講演する細野清文テレコムサービス協会
ネットビジネス21研究会関東主査
 次に、「電気通信テレコムサービスが拓く、安全・安心なネット社会の姿~2010年、2015年への取り組み~」という内容で、テレコムサービス協会ネットビジネス21研究会の細野清文関東主査が講演を行った。
 細野主査は講演で、IT戦略の歩みや電気通信の動向、ブロードバンドの整備状況、Web2.0について説明した。さらに通信業界の市場の統合、電気通信と放送の融合について法制の抜本的再編に関して触れた。またNGN、ポストNGNの役割について解説した。

 最後に、違法・有害情報への対応関連の講演として、「インターネット上の違法・有害情報対策に関する最新情報」という内容で、桑子博行テレコムサービス協会サービス倫理委員長が講演した。桑子委員長は、1. インターネット・ホットラインセンターの運用ガイドラインの見直し、2. インターネット上の違法情報への対応に関するガイドラインの見直し、3. 警察庁・出会い系サイトの見直し、4. 総務省・特定電子メール法改正について、5. 新たに設置した違法・有害情報事業者相談センターについて説明を行った。参加者は各人が関係する情報セキュリティの講演のために、熱心に耳を傾けていた。

※この講演とセキュリティプラットフォームは一切関係ありません。



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