セミナーレポート
デジタルサイネージも4Kの時代へ
デジタルサイネージジャパン2013が開催
デジタルサイネージの最新の動向がわかる展示会「デジタルサイネージジャパン(DSJ)2013」が2013年6月12日から3日間、幕張メッセで行われた。会場内には4K対応のデジタルサイネージが展示。識者による講演も行われた。
4K対応のデジタルサイネージ
4Kテレビは、現在地上デジタル放送で利用されているフルハイビジョン(FHD、解像度1920×1080)の4倍の解像度をもち、2014年頃からの放送開始に向けた準備がすでに政府主導で進んでいる。DSJ2013でも4K対応のデジタルサイネージが出展されており、次のデジタルサイネージ市場の主力と感じさせる勢いを誇っていた。
NTTは、84インチの4Kデジタルサイネージを展示。大画面ながら、驚くほどきめ細かい映像を実現しており、来場者の注目を集めていた。一方、篠田プラズマは4m×2mのフィルム型ディスプレイ「つながるシプラ」を展示。ディスプレイを曲げることができるため、環境に応じて曲面を活かした設置を行えるなど、様々なシーンでの設置が可能なサイネージに、活用の拡がりを期待させるものだった。
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| NTTのブースに展示されていた 4Kデジタルサイネージ | 篠田プラズマのフィルム型ディスプレイ は曲面でも設置できるのが特長 |
ディスプレイに加え、コンテンツも4Kに対応
デジタルサイネージコンソーシアム理事長の中村伊知哉氏はこれまでのデジタルサイネージの流れや動向について講演。「日本のデジタルサイネージは屋外の大型の看板として利用するだけでなく、屋内にある小型のタブレットディスプレイをネットワークにつなげることで、コミュニケーションツールとして育ってきた」と解説。さらに中村氏は、去年まではデジタルサイネージの主流は「ソーシャルメディアとの連携」だと思われていたが「4Kデジタルサイネージの登場で流れが変わってきている」と発言。今後は放送技術側でも、日本が世界に先駆けて4K、さらには8Kと技術の向上に取り組むことにより、受信側である「デジタルサイネージ」も親和性を高め技術を展開していく可能性を示唆した。
一方、総務省情報流通行政局審議官の南俊行氏は4Kコンテンツについて、2014年にブラジルで行われるワールドカップに間に合うよう、試験放送をスタートする旨を説明。また8Kの試験放送については当初の予定である2020年を4年前倒しして、2016年にブラジル・リオデジャネイロで行われるオリンピックに間に合うようにするというビジョンを示した。それに伴って、サイネージで流すコンテンツのほぼ100%を、将来的に4Kが占めるようになるのではと予測。デジタルサイネージも4K対応の普及が加速していくことを示唆した。
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| 総務省情報流通行政局審議官 南俊行氏 | 楽天 国際部国際企画室 小磯敦氏 |
“共振”するサイネージ
講演では、デジタルサイネージ利用の可能性について意見交換が行われた。メディアに関するコンサルタントを行っている「空気読み」代表取締役の跡部徹氏は、雨が降っているように見えるが実際はその場に行っても濡れない仕組みとなっているインスタレーション(場所や空間までも含めて表現する芸術作品)を紹介。その場の空気感を演出することで、自分も「そこに行きたい」「参加したい」と思わせることがデジタルサイネージの1つの理想であるとした。
楽天 国際部国際企画室の小磯敦氏は人気歌手「きゃりーぱみゅぱみゅ」のライブへの参加者がスマートフォンを振ることで、その数が舞台上の巨大なデジタルサイネージに映し出されるauのCM、さらに人が通るだけで次々と稲穂型のサイネージが揺れる美術館のインスタレーションを例示。デジタルサイネージと参加者が“共振”することで、場の一体感や雰囲気を形成することができるのが魅力であるとした。
毎年、デジタルサイネージの動向がわかるDSJ。昨年はSNS、今年は新たに4K対応のデジタルサイネージといった具合に、毎年その年の“色”が出ているのが魅力的だ。来年はどんなトレンドがデジタルサイネージの主流になるのか、興味は尽きない。
【セミナーデータ】
- イベント名
- :デジタルサイネージジャパン(DSJ)2013
- 主催
- :デジタルサイネージジャパン2013実行委員会
- 開催日
- :2013年6月12日~14日
- 開催場所
- :幕張メッセ(千葉県千葉市)
この記事のキーワード
【キーワード解説】フルハイビジョン(2013/6/17)




