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2013/11/7

4G回線

概要

 4G回線とは、第4世代移動通信システムのこと。Gとは世代=Generationの頭文字。国際電気通信連合(ITU)が2012年に承認したLTE-AdvancedとWiMAX 2が4G規格に適合する技術として認められている。現在、移動通信システムの主軸となっている3G回線(第3世代移動通信システム、IMT‐2000)の後継になる規格として普及に向けた取り組みが進められている。3G回線の規格がIMT-2000と言われているのに対して4G回線の規格はIMT-Advancedとも呼ばれる。


経緯と現状


 4G回線は現在2つの技術がある。現在、スマートフォンなどで主に利用されている3.9世代(3.9G)の移動通信システムLTE(Long Term Evolution)の後継となる「LTE-Advanced」。同じく3.9Gで持ち歩き可能なモデムタイプとして主に出回っているWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の後継となる「WiMAX 2」がある。


 現在、auやソフトバンクのサービス名に4Gを呼称しているものがあるが、ここで利用されている技術はLTEであるため、厳密には3.9Gに相当する。名称からもわかるように3.9GはOFDMA(複数の搬送波に乗せてデータを送信する技術)などを利用しており、4Gと技術的にも非常に近く、プレ4Gなどとも呼ばれる。2010年にITUは様々な名前で呼ばれるこれらのサービスについて混乱を避けるために、3.9Gなどの3Gを発展させたサービス名には4Gを呼称してもよい、と声明を出している。

4Gと3.9Gの関係
3.9Gは現在LTEが主流になっている

 2013年11月の時点では、ITUの定めた正式な4G回線のサービスは、2013年10月にサービスを開始したWiMAX 2+のみである。これは3.9Gの通信技術WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の後継となる、WiMAX 2にLTEとの互換性を持たせたものだ。公称スペックは下り110Mbpsであり、移動無線通信システムの中では最速のひとつだろう。WiMAX 2は2011年に、米国発祥である電気関係の標準化を目的とした学会・米国電気電子学会(IEEE)によって標準化されている。


 LTEの後継となるLTE-Advancedは各社から2014~2015年頃にサービスを開始される見込みである。LTE-Advancedは、理論上では下り1Gbpsを実現するとされている。有線を含む最も速いインターネット網である光通信でも200Mbps程度であることを考えると、いかに速い速度かがわかる。LTE-Advancedは米国、日本、中国などの電波関係の標準化プロジェクト・3GPPが2011年に標準化している。


課題・問題点


 通信容量の増大に耐えるためには、3G回線で利用されている800MHz~2GHzより高い周波数帯域の電波を利用することも考えられる。高帯域は通信容量が増す反面、直進性が高く迂回しづらくなるため、建物などの障害に弱く広範囲のカバーが難しい。また高帯域は雨などによる減衰にも弱く、さらには消費電力が増すという欠点も抱えている。端末側も当然、対応端末でないとサービスを利用できない。もちろんLTE端末でもLTE-Advancedの利用はできないため、買い替える必要があるだろう。


 またプレ4Gとして運用されている3.9Gの移動通信システムにおいても安定性の問題から3G回線との併用で利用されている。完全に4Gに移行した後も当面の間、3G回線との併用が見込まれている。

(井上宇紀)

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