特集などに出てきた重要語句を分かりやすく解説
BYOD
概要
BYODとはBring Your Own Deviceの略で、社員が個人で使うスマートフォンなどのモバイル端末をビジネスにも使用することを指す。IT資源を効率的に使い、ビジネスとプライベートの連続性を保持する。
総務省の2011年情報通信利用動向調査
では、国内のPCの世帯普及率は2009年末の87.2%をピークに83.4%(2010年末)、77.4%(2011年末)と2年連続で減少している。一方で、スマートフォンの世帯普及率が2010年末の7.2%から2012年末には29.3%と急激に上昇しており、スマートフォンの普及は急速に進んでいる。また一方で、今回の特集で触れたように、ビジネスの場におけるスマートフォンの利活用も、急速に拡大してきた。
このように近年、ビジネスとプライベートにおいてスマートフォンの需要は高まってきている。しかしプライベート用とビジネス用に、2台の端末を保持するのは、IT資源の面から非効率的であり、ユーザとしても非常に煩わしくなる。そこで、社員の使うスマートフォンなどのモバイル端末を、ビジネスでも使用するために近年「BYOD」が検討されてきている。
導入への課題
導入に際しては課題も多数ある。ビジネスで利用する端末に入っているソフトウェアなどは、セキュリティ面などから企業側で把握すべきである。しかし社員個人の端末となると、プライバシーへの配慮もあり、インストールされているアプリなどを完全に把握することは難しい。そのため、どの程度まで個人の端末に企業側が踏み込んで良いのかなどの線引きをあらかじめする必要があるだろう。
また、ノートPCでもあった問題ではあるが、個人で持ち出しできる端末となると紛失する可能性もさらに高まる。端末内にある情報の漏洩や、紛失した端末による社内への不正アクセスなどへのリスクを検討しなければならない。
ほかにもBYODを組み入れた企業体制への移行に関しては、社内の情報へのアクセス方法についても、細かいルール制定が求められるだろう。セキュリティの面からは、端末からのアクセスを無制限に許可するわけにはいかない。ところが、一定程度は社内への接続を許可しなくては、メールやスケジュールなど基本的な機能すら共有することができず、BYODを有効活用しているとは言い難くなってしまう。
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| 私物デバイスの社内接続は、BYODのスムーズな実現ためには必要になってくる 出典:東京電機大学未来科学部学部長 安田浩氏「迫りくるネット脅威へのソリューションズ」 (クリックすると拡大します) |
移行に際しては、端末によって異なるOS環境(iOS、Android、Windows Mobileなど…)の違いをどうするのか、個人使用の端末をビジネス利用で破損した場合に補償などはどうするのかなど、まだまだ課題は多い。
スマートフォンの浸透によって、企業はBYODへの対応を迫られている。今後は、いかに安全性を確保しながらビジネスとプライベートの連続性を保つようなスムーズな接続が実現できるかが課題になってくるだろう。
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