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2012/8/6

双方向性

概要

 双方向性とは、おもにメディアの特性を指すときに用いられる言葉で、情報の流れが一方通行ではなく、情報の発信者に対して、視聴者など情報の受け手も何らかの働きかけができることを指す。


かつてのメディアになかった特性


 新聞、テレビ、雑誌など従来のメディア、いわゆる「マスメディア」におけるこれまでの情報のやりとりは一方向的で、視聴者は情報を受信するだけだった。さらに、電話のようなメディアは、情報の発信ができるものの、特定の相手に対してのみ発信することができるといったものだった。


 インターネットが登場すると、ホームページなどのネットメディアによって一度に多くの人に情報発信するということが、極一部の限られた「マスメディアの特権」ではなくなった。さらに、情報の発信者はネットワークを通じて閲覧者からの反応を確認するという発信者・受信者間における「双方向性」のある情報のやり取りが容易になった。


 例えば、インターネットの掲示板のようなサイトでは閲覧者から書き込みがあり、さらにその書き込みを見た別の閲覧者がまた書き込みを行うという「書き込みの連鎖」がおきる。近年のTwitterやFacebookが注目を集めているのはこうした書き込みの連鎖によってめまぐるしいほどのコミュニケーションが行われ、インターネットの「双方向性」が際立っているからだろう。

従来のメディアとインターネットにおける情報の流れの違い
従来のメディアとインターネットにおける情報の流れの違い

 さらに、情報に関して、それまで「単方向の流れ」が主流だったテレビにも「双方向の流れ」を強めていく業界の動きが起きる。地上デジタル放送の開始だ。それによって、専用のリモコンを使えば視聴者は視聴者参加型のクイズやアンケート、投票を行うことができるようになった。


 そして、今回の特集『デジタルサイネージ 飛躍への一歩を探る』でも触れたが、SNSと連携させることでデジタルサイネージに「双方向性」の要素が加わる。ライブや会場の舞台にあるデジタルサイネージにSNSの画面を表示させることで、観覧者だけでなく、その場にいない人のコメントを見ることができるようになるためだ。


双方向性のメリット


 「双方向性」の良さとして、視聴者が参加して意見を交換することで情報がより洗練されていくことが挙げられる。例えばWikipediaのように、誰かが書き込んだ情報についてまた別の誰かが精査することで、情報の確実性が高まっていく。非常時のデマなども検証サイトなどによってその真贋を閲覧者が検証することで、偽の情報が駆逐され、最終的に正しい情報に収束されていく。情報の発信者と、情報の受け手の両者にとってメリットがあるのが「双方向性」の魅力だろう。

(山下雄太郎)

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