音楽、映画をはじめとするコンテンツのデジタル化やインターネットの普及に伴い、その視聴方法、流通形態が様変わりしている昨今。このような時代の中で、権利者保護やコンテンツ産業の発展のために、著作権はどうあるべきか。情報通信技術の権威であり、著作権法改正にも尽力されている―駒澤大学 苗村憲司教授にお話をうかがった。
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駒澤大学 グローバル・メディア・スタディーズ学部
苗村憲司教授
- 苗村氏 これまでも映画やレコード、CDなど新しいメディアが登場する度に、その技術進歩に応じて著作権法は見直されてきました。しかし20世紀の終わりから21世紀にかけての今、著作権制度そのものを根本的に見直すべき時期に差し掛かったことは疑いようがありません。
その最大の理由はもちろん、コンピュータやネットワークの登場です。従来の技術では及びもつかないスピードでの複製・配信が可能になり、しかも複製されたものはオリジナルと品質的にもほとんど区別がつきません。それが可能になった時代では、著作権制度そのものを見直さなければいけませんし、実際に本当に多くの議論や提案がなされています。