―10年余に渡ってニューヨークでご活躍されてきた橋本先生が、e-Discoveryにかかわるようになったきっかけを教えてください。
橋本氏 私はもともとコーポレート(企業間取引)専門でしたが、日本企業のクライアントの要望があり、訴訟も扱うようになりました。米国においては私の最大の特技は日本語ですから。
最近のアメリカの法曹界の傾向から申しますと、コーポレート系の人間が訴訟業務に本格的に関与するケースはあまりなく、そういう意味では恵まれた環境だったというか、最初は必要に迫られた形ですが、やってみたら大変やりがいを感じ、またクライアントのお役に立てるという充実感もあって、訴訟の分野にも入りこむことになりました。その関連で、訴訟において重要な要素となってきていた、e-Discoveryにかかわり始めました。