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| 武雄市役所 |
東京の羽田空港から、飛行機で福岡空港へ。さらに博多駅から特急かもめ、田園風景が続く佐世保線へと乗り継ぎ、片道約4時間半、ようやく佐賀県が誇る温泉街・武雄市に到着した。
2011年8月1日。この武雄市は全国の自治体がアッと驚くような“画期的な試み”を実施した。それは「市役所のホームページをFacebookに全面移行する」というもの。この移行の真意はどこにあるのか? そもそも何故Facebookなのか? 全面移行を決めた市長の樋渡啓祐氏に聞いてみた。
―Facebookに市役所のホームページを移行した理由はどのようなところにあるのでしょうか?
樋渡氏:やっていて楽しい、知的な出会いがあるところが理由ですね。Facebookが持つ利点を行政に取り込んでいこうと思いました。どうしても市役所というのは、地域住民にとって遠い存在と思われがちです。そのため、Facebookが持っている共有性と双方向性は行政にとって必要なものと考えたのです。
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| 武雄市市長 樋渡啓祐氏 |
―Facebook利用における課題点や移行に際して苦労された点などはありますか?
樋渡氏:課題点はまったくありません。もちろん住民や職員から一定の苦情は届いていますけれども、少なくとも僕とかFacebookの担当が関わっている時点でのデメリットはないですね。移行においても苦労した点はありません。
移行にかかった期間は3カ月程度ですね。もともとサーバにあるデータを移行しているとは言え、インターフェイスなどもあるのである程度の時間はかかりましたが、基本的には大きな問題点はありませんでした。もちろん担当者は血のにじむ努力をしましたが(笑)。
―ソーシャルサービスの中でもFacebookを選ばれた理由というと、やはり「実名制」ということになるのでしょうか?
樋渡氏:もちろんです。むしろ実名制でなかったらやりません。ほかのmixiのようなソーシャルサービスは実名制じゃないから、僕の悪口とか好き放題に書かれまくってますから(笑)。
例えば、なんらかの政策に関する情報をWeb経由で発信したとき、その政策は誰が言い出したのかという議論がまず起こります。その情報は、なりすましかもしれないという危険性が常にあるからです。しかしFacebookのように完全な実名制で情報がやり取りされていたら、誰が言っているか、発信者がどこの地域に住んでいるか、そしてどんなバックボーンがあるのか、すぐにわかります。そのような環境は、情報発信する側の行政としては絶対に必要だと思いましたね。
―Facebookの利用にあたってほかに利点などはありますか?
樋渡氏:映画「ソーシャル・ネットワーク」にも出てきますが、もともとハーバード大学でマーク・ザッカーバーグが19歳で作り上げたという、物語やドラマ、葛藤が、Facebookの現在のインターフェイスに生きています。だからgoogle+*と違って“色気”があるのです。そういうFacebookを、自治体である市が取り入れたら“カッコイイ”じゃないですか。これがmixiやgoogle+だったら、面白みはありませんし、目立ちもしないですよね。Facebookをやっているからこそ、こうやって取材にも来ていただけますしね。



