月島食道楽:いちなり

特製辛みそ麺(左、\950)と、いちなり丼(\400)。いちなり丼の豚肉とご飯の間に入っている甘みの効いたタレは、大分から直送された醤油をベースにしたものだ。ラーメン以上に箸が進む

第39回「いちなり」

月島に味噌ラーメン専門店、誕生

2014/7/28

 サラリーマンや地元の人のお腹を満たすため、もんじゃ以外のお店も点在する月島。ただ、残念なことに「ラーメン屋」はほとんどない。「町の中華屋さん」ならあるのだが、専門店となると見つけるのが難しい。今回紹介する「いちなり」は、月島でも珍しい味噌ラーメンの専門店だ。


 店長の松本健さんによれば、いちなりは「オーナーが大の味噌ラーメン好き」ということで2014年4月にオープンしたという。そのこだわりから、ラーメンメニューは「特製みそ麺」「特製辛みそ麺」のみ。松本さんとオーナー、オーナーの奥さんの3人で、味噌の配合、出汁などを「何度食べたかわからない」(松本さん)くらい徹底的に研究した。


 「特製辛みそ麺」は、通常の味噌に辛いチー油(鶏ベースの油)を絡ませている。通常の鶏よりも脂が少ないという鹿児島の「桜島どり」をベースにしたスープは、しつこくない味噌味になっている。これを太ちぢれ麺がうまく絡め取る。一緒にコーンともやし、豚バラ肉を投入して、味噌ラーメンのハーモニーが完成する。上にトッピングされたネギは、通常よりは辛いものを使っており、いいアクセントになっている。


 もっと辛さをプラスしたい人は、「特製辛ダレ」を逐次投入すればよい。「辛さを求めてくる人にとっては『(辛さが)足りない』と言われてしまいます」と松本さんは苦笑するが、味噌ラーメンとしての完成度は高い。

1日限定10食の「冷やし味噌
1日限定10食の「冷やし味噌

 「汗をかきながら熱いものはご免だ」という人には、夏季限定で提供している「冷やし味噌」がおすすめ。味噌ラーメンの冷製版。おろしショウガが効いていて、コクがあるのにサッパリとしている。これにコーレーグース(島唐辛子を泡盛に漬けた調味料)を少し混ぜれば、味噌なのにさわやかさ抜群のラーメンになる。コーレーグースは、沖縄在住の店長の知人から分けてもらったものだ。


 さて、「いちなり」のラーメンは結構ボリュームがある。裏技として店が提供しているのが「麺を少なめにすればプチデザートがつく」というサービスだ。意外にも、このデザートを注文する割合は女性よりも男性の方が多いという。


 Facebookの開設や食べログ掲載以外、特に宣伝らしいことはしていないとのこと。しかし、コンセプトがしっかりしていて、サービスのよい「いちなり」ならば、ラーメン好きの客を魅了し続けるだろう。

(中西 啓)
いちなり

いちなり
住所:東京都中央区月島3-14-11
電話番号:03-3533-4126
営業時間:月・水・金11:00~14:00 17:00~20:00
 火・木・土11:30~14:00 17:00~23:00(土曜日はランチのみ)
定休日:日
Facebook: https://www.facebook.com/pages/いちなり/253272904851765