月島食道楽:山形山

店の主力メニューである山形牛。「本日の山形牛盛合せ 井桁盛り(400g・\3675)」は、特上部位からカルビなどを組み合わせた山形牛が、豊かな装飾ともに運ばれてくる

第32回「山形山」

山形牛、ずんだ…月島で「山形」を感じられる店

2014/1/14

 月島・佃でもんじゃ以外のお店を紹介する「月島食道楽」。第32回目は月島で「山形牛」「ずんだ」など、山形料理や釜飯も堪能できる「山形山」を紹介する。


 月島駅8番出口を出ると目の前に、建設工事が急ピッチで進む「キャピタルゲートプレイス」が見える。すでに入居者の予約が埋まってしまうほどの人気だ。新しい月島の象徴になりそうな予感がする建物の1階に、「山形山」が店を構える。


 「山形山」は2013年9月にオープン。「キャピタルゲートプレイス」の再開発の際に物件の情報を聞き、出店を決断した。すでに浅草橋・東日本橋で展開する店舗で使用している「山形牛」をベースに、山形の食材を味わえる店として展開することに。山形牛以外の食材は、実際に山形に足を運んで工場や牧場をまわり、調達ルートを確立するなど、店のメニューをとことん「山形」にこだわるようにした。


 店の主力メニューは山形牛の焼肉。「本日の山形牛盛合せ」では、皿盛り(200g・\1869)、井桁盛り(400g・\3675)、舟盛り(600g・\5460)を選べ、特上、カルビ、ロースなど様々な部位を味わうことができる。皿盛り・井桁盛りがよく出るサイズだが、まとまった人数やお祝いで訪れる家族連れを中心に、豪華な舟盛りも注文があるという。


 井桁盛りを頼むと、ランプ(ももの肉)やトモバラ(カルビの肉)など、牛の部位の名前が書かれた牛肉が華やかに盛り付けされて運ばれてきた。「赤身が少し残る程度の焼き加減がちょうどよい」(店主の氷室正義さん)とのこと。上質の肉だけが持つ柔らかさ・脂の甘味が口の中に広がる。牛の部位による、食感や味の変化も楽しむことができる。


 一方、ランチの時に欠かせないメニューとなっているのが「山形牛の牛カツ定食」だ。山形牛のモモ肉を、中はレアで揚げているのが特長。「牛の肉に火をよく通してカツにすると、肉が硬くなってしまう。一番おいしく、柔らかく食べられるこの調理法にこだわっていきたい」と氷室さんは話す。

山形牛の牛カツ定食(\1380)。山形産の米「はえぬき」が使われる。紅花卵を利用したねぎ玉めしに変更もできる
山形牛の牛カツ定食(\1380)。山形産の米「はえぬき」が使われる。紅花卵を利用したねぎ玉めしに変更もできる

 店が出す山形の食材にも注目だ。この店のお米は山形産の米「はえぬき」が使われ、釜めしには「つや姫」が使われている。また、卵も紅花を食べて育った鶏が産んだ「紅花卵」という山形産のもの。山形県にある農家を地道に尋ねて、ようやく「紅花卵」探し当てることができた。「店をきっかけにして広まってくれれば」と氷室さんは期待を込める。


 極めつけは東北地方の郷土料理「ずんだ」。ずんだは枝豆やそら豆をつぶしてつくられるペーストのこと。店では山形県の名産「だだちゃ豆」を使用している。緑色の柔らかい「ずんだ」をサクサクの衣で揚げた「ずんだコロッケ」は、豆の旨味と衣がよい調和を生み、とても味わい深い。「実は山形出身」と明かすお客さんと「山形の料理やお酒」で会話が弾むこともよくあるという。

ずんだコロッケ(1個\399)。さくさくの衣に、緑色の柔らかい「ずんだ」が入っているのが特徴的だ
ずんだコロッケ(1個\399)。さくさくの衣に、緑色の柔らかい「ずんだ」が入っているのが特徴的だ

 これから店をどう盛り上げていくか。氷室さんは「山形の食材はまだまだ種類が豊富。そこをうまく取り入れ、季節感のあるメニューで焼肉を楽しんでいただける店にしていきたい」と、メニューに季節感を出すよう力を入れる構えだ。


 山形牛のみならず、山形の料理を堪能することができる山形山。「ずんだ」のコロッケや紅花卵など、その食材の豊かさとおいしさには目を見張るばかりだ。店に行けば、たちまちあなたも“山形山のファン”となるに違いない。

(山下雄太郎)
山形山

山形山
住所:東京都中央区月島1-5-2
電話番号:03-6228-2954
営業時間:平日11:30~14:30 17:00~23:45
 土・日・祝11:30~14:00 14:00~23:45
定休日:年中無休 たまに休み