特集 薬のネット販売全面解禁 その動向を追う

2013/11/5  3/3ページ

爛熟期:2011~13年のスマートフォン


 今ではかなり普及が進んでいるスマートフォンだが、それでも世界各国と比較した場合、日本の普及率は低いと指摘される。スマートフォンは非常に多機能でアプリによってそれらを拡張できるが、特にこれらの機能に興味がない層が“過”機能に感じているのかもしれない。こうした流れからか、フィーチャーフォンをほとんど開発していてなかった各社が、再びフィーチャーフォンに回帰しようという動きがある。

各社2013年秋冬モデルのフィーチャーフォン
小児向け、シニア向けは機能をしぼるためフィーチャーフォンになっている

 2013年春・夏モデルには完全になくなっていたフィーチャーフォン(一部、特定年齢層向けの製品はあり)が、秋冬のラインナップでは復活している。2013年にはスマートフォンの競争に勝機を失ったメーカーがフィーチャーフォンの生産に専念するというニュースも流れた。


 ところが若者には、スマートフォン普及がかなり進んでいる様だ。総務省の情報通信白書によると、10代は全年齢平均と比べて、ネット利用時間は1.5倍(111.3分と73.8分)。10代の利用の内訳でもモバイル端末の利用時間(75.7分)がPCの利用時間(32.4分)を大幅に上回っており、若者へのモバイル端末によるネット利用の普及が見える。

主な機器の普及率
総務省「平成25年度通信利用動向調査」より引用
10代のスマートフォンとフィーチャーフォン利用時間比較
1日あたりの利用時間比較(出典:総務省 平成25年版 情報通信白書)

 さらにその中でスマートフォンの利用状況を見てみると、スマートフォンによるネット利用率が高い。こうした数字からも、若年層を中心にスマートフォンの利用が拡大してきている状況が推測できる。実際に、ここ数年で急激に若年層がスマートフォンを利用している姿を見かけるようになったのではないだろうか? 今後、デジタルネイティブの層が年を経るごとに、支配的になっていくことを考えれば、やはり普及は遅かれ早かれ必須のように思える。


2014年以降のスマートフォン

 

 今後のスマートフォンだが、画面のインチ数についてもさらに巨大化する可能性がある。アンドロイドのスマートフォンを多数提供しているサムスンのお膝元・韓国ではすでに5.9インチのスマートフォンが発売されている。とは言え、手持ちサイズの限界やiPad miniやネクサス7、Kindle Fireなどのミニタブレットのサイズが7インチであることを考えると、画面サイズは6インチが限界にも思える。


 さらに最も変化するのは通信速度だろう。現代スマートフォンの特長のひとつと言えるのがLTEなどの「3.9世代通信」への対応だ。スマートフォンの必要条件ではないが、2000年代前半からスマートフォンに求められていた「インターネット」という要件を考えれば当然の対応と言えるだろう。スマートフォンで利用されている3.9世代通信LTEとWiMAXは、第4世代通信となるLTE-AdvancedとWiMAX2へとつながっていく基礎となる。

通信速度の比較
ほかLTEでも100Mbpsを超えるサービスもある

 まずは通信網への対応…3.9世代の普及と第4世代への移行が次のタームとして考えられるだろう。さらにその先には、第5世代の通信がある。第3世代の通信規格は2001年から開始されていたが、規格自体は1990年代には決められていた。そのため、すでに第4世代の先、第5世代の通信規格はほぼ固まっており、サービスの開始時期は2020年頃とされている。


 2013年10月31日には、ついに第4世代となるWiMAX2のサービスが開始された。第4世代の速度は3.9世代と比較してかなりの通信速度が出ている。まだスマートフォンでも近い将来、スマートフォンの通信コアが第4世代となるのは間違いない。そうなれば家で固定電話を使う必要がない限り、固定回線を使う必要性は激減する。テザリング*2によりスマートフォンの通信は個人宅内にも入り込み、スマートフォンはあらゆる場所・時間で通信のコアとなっていくだろう。

(井上宇紀)

注釈

*1:LTEをはじめとする3.9世代の高速無線通信
KDDIやソフトバンクなどはLTEのサービス名として使っている「4G」は、高速無線通信としては3.9世代に相当する。国際電気通信連合(ITU)の定めた規格の「4G」には当たらないものの、サービス名にのみ使用をしてもよいとITUが声明を出している。

*2:テザリング
携帯電話やスマートフォンなどをモデムとして利用してPCなどからインターネットを行うこと。

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