特集 薬のネット販売全面解禁 その動向を追う

2013/11/5  2/3ページ

開花期:2006~10年のスマートフォン


 こうして2005年までは、ビジネスマンやデジタル商品に対して詳しい層でのみ使われてきたスマートフォンが、広く老若男女が知るようになったのは2006~2010年の間だろう。そして現在「スマートフォン」と言って想像されるストレート+タッチパネルの端末が隆盛したのもこの時期だ。iPhone(そして直前に流行していたiPodシリーズがiPhoneの流行に大きく貢献していることは疑う余地もないだろう)の登場により、スマートフォンの市場は大きく変貌を遂げた。


 無数のアプリによる利用幅の広さと汎用性、わかりやすいGUI、操作をほぼタッチパネルに絞ることによるすっきりとしたデザイン(スマートフォンの「スマート」を、身なりがすっきりしていることを指す「スマート」の意味で使われていると誤解していた利用者も多かった)が、非常にキャッチーだったことから、特にデジタル製品に詳しくない層からも、幅広い支持を得た。

日本における主要3キャリアのタッチパネル+ストレートタイプのスマートフォンの発表台数(HH News & Reports調べ)
日本における主要3キャリアのタッチパネル+ストレートタイプのスマートフォンの発表台数(HH News & Reports調べ)

 iPhoneが2008年の夏に発売されて、話題になってから開発されたのだろう。3年後の2011年からスマートフォンの発表台数が急激に増えてきている。一方でPDAの流れを最も忠実に汲む、QWERTYキータイプを備えたネットブックにも似たスマートフォン(以下スマートブックと呼称)もW-ZERO3以来細々と台数を出してきていた。しかし2010年夏にはタッチパネルタイプを上回る台数を発表したが流行らず、2012年以降その姿を見なくなっている。


 ちなみにPDAの隆盛を作ったザウルスシリーズは2009年に、その後継機となるネットウォーカーを出し、2010年夏モデルにはauからかなり類似コンセプトとしてIS01も発売したが、以降の動きはない。こうしてスマートフォンの主流がスマートブックタイプからストレートタイプに移り変わる裏で、ひそかにシェアの交代があったものがある。それはタッチパネルの技術だ。


 PDA端末はタッチペンを使い文字を書くことを主軸に置かれているため、精緻な動作を再現できる「抵抗膜方式」のタッチパネルが利用されている。ところがiPhoneなどのスマートフォンに採用されているタッチパネルはマルチタッチを最初に可能にして、かつポケットなどで誤作動しにくい「静電容量方式」のタッチパネルを採用している。指先のタッチによって静電容量の変化を感知する「静電容量方式」は抵抗膜方式に比べて耐久性が高いという利点もある。もちろんタッチパネルの需要はスマートフォン以外にもあるため抵抗膜方式の技術がなくなるということはないが、ここ数年でかなり静電容量方式のシェアが増えているようだ。

スマートフォンOSの国別シェア
「カンター・ワールドパネル・コムテック調査」のプレスリリースより引用

 ところで、スマートフォンには大きくAndroidとiOSという2つのOSがあるが、どちらが普及しているのだろうか? 世界的には台数の違いもあり圧倒的にAndroidが普及しているが日本ではわずかにiOSのシェアの方が大きいという調査結果もある。iPhoneのインパクトにより爆発的にストレート+タッチパネル形式のスマートフォンが普及したものと、PDA端末から徐々に移行した海外との違いか、日本はiOSのシェアが世界的に見ても高い。何とアップルのお膝元である米国よりもシェアが大きいのだ。日本においてiPhoneのインパクトがいかに強かったかがうかがえる。

>>これからのスマートフォンはどうなる?

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