特集 「マイナンバー」仕組みを徹底分析
個人番号カードとは? システム構築は?
2013/5/13  1/3ページ

野田内閣の解散で先送りされていた番号法案(以下、マイナンバー法案)が2013年5月に衆議院で可決され、成立の見通しとなった。番号を国民と企業(法人)に割り振り、税と社会保障に限って情報を紐づけして行政手続きを簡略化するというものだ。

 「番号による一元的な管理」「公的な身分証が発行される」「本人確認ができる」「税金の取りはぐれがない」など様々に言われているが、結局のところどのようなシステムなのか。マイナンバー法案の「そもそも論」からシステム運用の課題、理想的なマイナンバー利用モデルなどを模索した。

マイナンバー法案の概要


 内閣官房が提出したマイナンバー法案のほか、マイナンバー法案を実現するための「番号法整備法案」、総務省提出の「地方公共団体情報システム機構法案」、現在リコージャパン顧問の遠藤紘一氏が就任している政府CIOの立ち位置と権限を明確にする「内閣法等の一部を改正する法律案(以下、政府CIO法案)」、が提出されている。番号法案を合わせて計4つの法案が、マイナンバーにかかわる法律である。

マイナンバーのロードマップ案 出典:内閣官房(クリックすると拡大します)
マイナンバーのロードマップ案 出典:内閣官房
(クリックすると拡大します)

 この法案成立によって、国民1人1人に番号が割り振られるほか、法人にも「法人番号」が割り振られる。予定では2015年後半に「通知カード」が送付され、番号が割り振られる。2016年から、希望者を対象にICチップ入りの「個人番号カード」が通知カードと引き換えに交付され、年金や税金の手続きに利用される。翌2017年には国民が自分の情報にアクセスできるサイト「マイ・ポータル」の運用が始まり、省庁間、地方自治体との情報連携もこの年からスタートすることになる。


 通知カード、個人番号カードは、ともに市町村から発行される。本人の写真とICチップが入った個人番号カードが有料になるかどうかは「基本的に無料としたいのですが、様々な意見があってまだ決まっていません」(内閣官房 社会保障改革担当室の藤井將人氏)とのこと。


 デポジットで500円取られているSuicaやPASMOを考えると、1億人に配るICカードが「タダ」というのも、微妙なところではある。


「国民ID」にはならない「個人番号」


 さて、個人番号カードが国民全員に配られるということや、「番号で税や年金などを一元的に管理する」という言葉が行き交っているため、ともすれば「正式な身分証が配られる」と思いがちだ。一体、マイナンバー法案で配られる個人番号カードはどのようなものなのか。


 実は「通知カード」も、写真入りの「個人番号カード」も、どちらも日本国籍を証明する「国民IDカード」にはならない。「戸籍法などを変えない限り『日本国民であることを証明する』ものは作れないんです」と話すのは、三菱総合研究所の中村秀治氏だ。

>>「個人番号カード」はどんなもの?


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