位置情報 歴史|改めて気付く位置情報の進歩|Editor’s note|HH News & Reports|ハミングヘッズ

Editor’s note 取材や日常生活で記者が感じたことをお伝えします

2013/8/26

改めて気付く位置情報の進歩

 今回の位置情報に関する特集、いかがだったでしょうか? PCやスマートフォンでいつもお世話になっている位置情報。「その歴史はどんなものなのか?」「GPSの仕組みは?」と疑問に思われていた読者の方もいらっしゃったかと思います。今回の特集はそれらに迫る内容にしてみました。正確な位置を把握し、その情報を生活に使うことはまさに先人からの“大いなる目標”。それを長い歳月をかけて成し遂げ、利便性をさらに高めようとする姿勢に、畏敬の念を感じずにはいられません。

 例えば、元禄から天保にかけて活躍した江戸時代の才人・伊能忠敬。自らの足で測量し、四苦八苦しながら地図を完成させた偉業には頭が下がるばかりです。忠敬が残した『大日本沿海輿地全図(伊能図)』を見れば見るほど、今の日本地図と見比べてもそう遜色のない完成度であるのに驚かされます。通信技術もない当時、足を使って得た情報でありながら、非常に高い精度を誇っているわけですから、その価値の高さは計り知れません。

 また、我々が普段何気なく使い、自分の位置や目的地の場所を正確に割り出すことができるGPS。地球の周りを回る複数の衛星のおかげであることを改めて実感します。当初は軍事用に使われていたものとはいえ、その技術を活用し、インターネットと組み合わせることで、一般の人でも手軽に安価で活用できるようになった――これはまさに「人類の大いなる進歩」と言ってよいのではないでしょうか?

 さらにGPSを屋内でも補完することができる新しいシステム「IMES」。これまでは不可能だったGPSで取得した位置情報を「屋内」でも活用しようという取り組みが形となってきていることに、大きな期待感を持てます。

 このように新しい技術が生まれる位置情報。真価を最も発揮するのは災害時かもしれません。個人情報の扱い方次第にもよりますが、今回紹介した総務省の取り組みからもわかるように、GPSで取得した位置情報を活用した人命救助が将来的に行えるかどうか、今後が気になるところです。

 将来的にみても位置情報をより活用すれば、我々の買い物の利便性も大きく向上するはず。特定の店舗の前に行くことで「この店舗で使えるクーポンはこういうものがありますが行きますか?」「ここで買った人は別の店舗ではこんな買い物をします」など、店舗に足を運ぶ消費者に応じた案内がリアルタイムに出れば、これほど便利なものはありません。

 我々が日常的に使う位置情報。その可能性を大きく感じ、これからの新しい活用に思いをはせることができる、そんな今回の取材でした。

(山下雄太郎)