ネット選挙運動 解禁|ネット選挙運動解禁がもたらすもの|Editor’s note|HH News & Reports|ハミングヘッズ

Editor’s note 取材や日常生活で記者が感じたことをお伝えします

2013/7/1

ネット選挙運動解禁がもたらすもの

 ネット選挙運動解禁に関する今回の特集、いかがでしたでしょうか? 「選挙期間中に候補者のHPやブログを見ても更新がされていない…。これだけ世間でインターネットが浸透しているのにどうして?」と思われていた方、私を含めてたくさんいらっしゃることと思います この「なぜ?」と思うような規制を一部取り除く選挙が7月の参院選で現実となります。

 候補者は朝8時から夜8時まで街頭演説することができます。しかし、会社員の方は平日、その時間帯に地元にいません。そのため「候補者がどんな人物かわからない」という声が数多くあがっていました。またポスターやビラを見るだけで、どんな候補者かを選挙日当日まで把握しておくのはなかなか難しいというものです。それが選挙期間中もSNSやHPを通じて情報を得ることができれば、有権者にとって一番知りたい時期にWEBサイトを通じて候補者を知ることができ、SNS上でコミュニケーションがとれるようになるわけです。

 しかし、選挙プランナーの松田馨さんへの取材後、ネット選挙運動が解禁したからといって、「どんな候補者が当選しやすいか」については本質的なところはそれほど変わらないと感じました。HP・ブログでの情報発信に積極的な候補はこれまで通り活発に有権者とコミュニケーションをとるでしょうし、有名な候補はそのまま知名度をWEB上でも持ち込めます。ネット選挙運動を解禁したからといって、無名の候補が有力候補に急に浮上するわけはありません。政策の展望など、その候補者の実力が当選に結びつくのはこれまでの選挙と変わらないはずです。

 ただ、今回のネット選挙解禁で情報公開が進むため、候補者の資質は一層問われてきそうです。ネット上で言っていることが本当に正しいのかどうか、有権者の目は厳しくなるでしょう。情報セキュリティ大学院大学の湯淺墾道教授も「候補者の経歴がこれまで以上にネットで調べられるはず」と話していました。ある意味、候補者になるためのハードルは高くなるかもしれません。

 一方で、7月の参議院選におけるネット選挙運動解禁によって、見えてくることもあるはず。インターネットの普及率が世界でもトップレベルの日本が、選挙期間中に候補者のWEBページの更新ができないというのは、あまりにも寂しすぎる気がします。私も今回のネット選挙運動解禁によってよりよい選挙となるよう期待し、投票日当日、投票所に足を運ぼうと思います。

(山下雄太郎)