Editor’s note 取材や日常生活で記者が感じたことをお伝えします

2013/5/27

番号よりも大事なこと


 自分の持っているオンラインIDがどれだけあるのか、棚卸しを試みました。ISPアカウント、オンラインバンキング、メール、SNS、ネットショッピング…。ちょっとやそっとじゃ終わりそうにないので、途中で断念。

 オンラインの波を漂いながら、様々なサービスを通じて買い物をしたり、情報収集のための登録を行っていたりすると、アカウントも飲食店のポイントカードみたいに増えてきます。そうなると、気づいた時にはお財布の代わりに頭がパンパンになっていました。IDのリストラクションをして、「WEBサービスの一体改革」をしなければなりません。

 さて、今回の特集は共通番号(マイナンバー)をテーマにしました。役所から発行されるIDも様々です。運転免許証、年金手帳、住民票、印鑑証明、パスポート、公園登録カードなどなど。こうしたものが、バックグラウンドで紐づけされれば、便利になるのは一目瞭然です。

 マイナンバーでの議論は、ことさらプライバシー面の対策に注目がいきがちです。もちろん「他のサービスと同じID・パスワードを使わないでください」とWEBサービサーが言う通りで、マイナンバーでのセキュリティリスクの把握と対策は必ずやるべきことです。しかし、もう少し視点をひいてみることも必要なのではないでしょうか。

 システム構築のプロセスを含めた政府のシステム発注はどうあるべきなのか。過去の官庁のシステム発注では失敗も見受けられます。今回の法案も、仕様が決まらないまま可決されてしまった感が無きにしもあらずです。こうした議論を踏まえて、番号の民間利用のメリット・デメリット、プライバシーなどの議論を進める必要性を感じました。

(中西 啓)