Editor’s note 取材や日常生活で記者が感じたことをお伝えします

2012/12/17
「日本の農業の可能性を信じる」

「最先端医療の行く末は」


 知人の父親は医者に行くのを頑なに拒み、ようやく病院に行って発見されたのが食道がん。末期であり、3カ月後に亡くなりました。

 12月の特集は、最先端と言われる医療について取材を行いました。初回は新たながん治療として注目を集めるワクチン治療、第2回目はがん治療で利用される放射線治療の最先端、「陽子線」「重粒子線」を、それぞれ取材しました。本日は「BAN」と呼ばれる人体通信網について掲載しています。

 特集で扱ったもののうち、「がん」に関わる医療が中心になっているのは、やはり現在も日本人の死因のトップであるからにほかなりません。何とかこの病巣を排除し、健康体を取り戻したいという願いは、昔から続いているものです。

 一方で、最先端がん治療のみならず、人工透析などの医療行為については、「本来ならば大金持ちでしか受けることのできない治療」のひとつであるとして、やみくもに保険適用することへの異論が出ているのも確かです。

 生き延びるための選択肢はかつてに比べて非常に多くなりましたが、医療費の増加を懸念する声も無視はできません。予防医療としてBANや、健康状態を一生涯に渡ってデジタルで記録するEHRを進めていくことは、「病気の治療で金がかからないようにする」という今後の医療費の兼ね合いも含めても重要になってくるでしょう。どのように生きていくか、行政・医療関係者のみならず、医療を受ける我々も考えていく時代になってきたのではないかと思います。

(中西 啓)