Editor’s note 取材や日常生活で記者が感じたことをお伝えします

2012/2/6
「おいしい話などない」

「おいしい話などない」


 2012年が始まって早1ヶ月。2012年の12分の1が過ぎ去ったわけです。読者のみなさまにおかれましては、いかがでお過ごしでございましょうか? 私は、まもなく飛散(おお。最初に“悲惨”と変換しましたよ)するだろうスギ花粉に日々びくびくしながら過ごしております。飛散量は平年程度だそうで…何の罪もない善良な一般市民を恐怖のどん底に陥れる地獄絵図を思い出しただけで、戦慄が止まりません。

 ああ。書いていただけでなんだか目鼻がかゆくなってきました。

 今回の特集ですが、気になるであろう3分野についての2012年を占う内容になりました。発売スケジュールから言えばWindows8も注目度が高いでしょう。しかし、そこを掘り返しても機能がどうのという話にしかならないわけで、課題点はなかなか提起できません。そこで課題点の提起ができ、かつ注目度が高いコンテンツということで今回のサイバー攻撃、スマートフォン、BCPを選びました。

 特に2011年の夏以降、防衛関係産業を騒がせたサイバー攻撃「標的型攻撃」の被害は深刻です。しかし、この原因は「グローバル化」にあり、対策は容易ではありません。というのも、サイバー攻撃にはスケールメリットが重要ですが、これまでの日本はガラパゴスで“標的”としての魅力に欠けていました。近年になり、ようやくグローバル市場へ参入しようという動きが出てきたため、狙われやすくなったわけです。市場を良くしようとする動きが逆手に取られた、とも言えます。

 さて冒頭の花粉症。こちらの原因は、近代化による生活環境の変化とも言われます。清潔すぎる環境、便利で豊かになるためだったはずの食生活。こちらも本来ならば良くしようとするための働きが、花粉症という現代病の原因となっているようです。

 ITにしても花粉症にしても「よりよい環境を求めた結果」新しい問題が出てくるとはなんとも皮肉な話です。世の中、「なんでもかんでもおいしい話などない」ということで。

(井上宇紀)