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2013/8/5  1/2ページ

4Kテレビ 次世代を託された放送規格(1)

新しい次世代テレビの規格として発売されている「4Kテレビ」。大画面・高精細を特長にもち、家電販売店の売り場で大きな一画を占めるようになってきた。2014年に放送を開始する方向で、業界全体による推進体制を築いている。その動きを追った。

4Kテレビの登場


 4Kテレビとは、フルハイビジョン(FHD、解像度 横1920ピクセル×縦1080ピクセル)の4倍となる画素数(横3840×縦2160 約829万画素)をもつテレビのことだ。Kは1000倍を意味するKiloの意味で「4K」は横の画素数の約4000画素を指す。4Kテレビでは、フルハイビジョン映像では表現できなかった部分を細部まで再現することができ、質感・ディテールまで細かく表現できるのが売り。国内・海外の価格競争に見舞われ、業績が低迷する国内家電メーカーの起爆剤として期待されている。

フルハイビジョンの4倍となる画素数をもつ4Kテレビ。細部まできめ細かく表現できるのが特長だ(写真提供:ソニー)
フルハイビジョンの4倍となる画素数をもつ4Kテレビ。 細部まできめ細かく表現できるのが特長だ(写真提供:ソニー)

 最初に民生用4Kテレビを商品化した国内メーカーは東芝だ。毎年行われている国内最大の家電の見本市「CEATEC JAPAN」で東芝は2011年、レグザ55X3 を展示。4Kテレビのなかでは、初めて日本のユーザにお目見えした製品となった。価格は90万円前後(当時)。それまで業務用で使われていた4Kパネルが採用されており、同モデルが映し出すフルハイビジョンとは明らかに異なった緻密な映像表現に来場者も注目。テレビにおける「4K時代」の到来を予感させていた。


 一方、ソニーは今から約10年前に4Kの技術開発に着手している。まずは劇場用のプロジェクターに4Kの技術を採用。映画館の特等席で見ているような視野・迫力・臨場感の再現を目指した。2011年12月には世界初の4K民生用ホームプロジェクターを発売。前述の2011年に行われたCEATECでも100分待ちの行列ができるなど話題を集めていた。現在は全世界で15000スクリーン以上にソニーの4Kプロジェクターが導入されるまで浸透している。


 ソニーはホームプロジェクターや業務用の4K機器の開発、商品化を先行させながら、4Kテレビの開発に本格的に乗り出す。当時はすでにフルハイビジョンテレビの普及によって46インチや55インチといった大型テレビが主流になっていた。


ソニーが発売した最新の4Kテレビ


 ソニーがまず4Kテレビとして商品化したのは84V型(メーカー希望小売価格 168万円)で、2012年11月に発売した。これに続き、一般家庭に置きやすいサイズである4Kテレビの最新機種として2013年6月1日に発売したのが4K対応液晶テレビ〈ブラビア〉「X9200Aシリーズ」(65型・75万円前後、55型・50万円前後)だ。前述のフルハイビジョンの4倍・829万画素の解像度をもつ4K液晶パネルを搭載。さらに4K対応の超解像度エンジンを内蔵している。

ソニーの最新機種・4K対応液晶テレビ〈ブラビア〉「X9200Aシリーズ」(写真提供:ソニー) 
ソニーの最新機種・4K対応液晶テレビ 〈ブラビア〉「X9200Aシリーズ」
(写真提供:ソニー) 

 この超解像度エンジンは、ソニーが15年以上前に実用化し、その後、開発・商品化を続けてきた超解像映像技術を駆使したもの。デジタル放送やブルーレイディスクの映像を4K解像度にアップスケールして超解像処理を行うことで、質感の高い4K映像に変換できる。これまでソニーが蓄積してきた「普通の放送をフルハイビジョンに変換してきれいにするという技術的ノウハウ」を4K用にバージョンアップしたわけだ。


 この4Kテレビ、東芝・ソニーなどの国内メーカーだけではなく、海外のメーカーも相次いで発売を発表している。2013年1月に米国・ラスベガスで行われた家電ショー・CESで韓国・中国など10社以上の家電メーカーが最新の4Kテレビを展示。なかには110インチの4Kテレビの試作品を出している中国のメーカーもあった。このように国際的にも「テレビにおける4Kの流れはもはや必然」という状況がわかる。

>>4Kの先の8K、さらに放送開始は?


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