『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』
著:山中伸弥、緑慎也
講談社
\1260/194ページ
発売日:2012年10月10日
ノーベル医学賞受賞・山中伸弥教授の自伝
頭の良い人は、難しいことをわかりやすく説明できる。まさにこれを地で行く一冊が『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』という教授自身の口調で語られた自伝だ。
万能細胞と言われ、様々な再生医療の鍵とも言われるiPS細胞は、人から取った皮膚細胞などから、望みの臓器などを作ることができる夢のような技術。山中教授は、このiPS細胞の開発に成功し、2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞することが決定しているまさに「時の人」だ。
本書は、iPS細胞の開発に成功した山中氏が「どうして研究者の道を歩んだのか」「なぜiPS細胞を開発したのか」「どうやって成功にこぎつけたのか」などが、本人の口調のまま記述されている。そして、帯にもあるとおり「中学生でもわかる」ほど、実に読みやすく仕上がっている。
ノーベル賞を受賞する、言ってみれば「世界最高峰の技術」をかみ砕き、わかりやすく、それでいて芯をはずさず説明できるのは、さすが。たびたび報道でも取り上げられる「プレゼンが上手い」という話もうなずける。
山中教授の研究成果について簡単な勉強にもなるだけではなく、波乱に満ちた教授の半生は、読み物としても面白く、魅力にあふれている。年齢性別問わず、是非とも手に取って欲しい一冊だ。
