Bookshelf ~今月の本

『「有名人になる」ということ』

「有名人になる」ということ_著:勝間和代

著:勝間和代
ディスカバー・トゥエンティワン

\1050/224ページ
発売日:2011年9月20日

2012/8/23

あの勝間和代氏が「有名人になる」ノウハウを語る


 ビジネスマンなら名前を聞いたことあるだろう経済評論家「勝間和代」氏。2009年頃から経済の文化人としてテレビに登場するようになり、そのファンは「カツマー」などと呼ばれるなど、ブームにもなった。

 その彼女がブームの渦中となる、つまり「有名人となる」ことについて「どうしたらなれるか」「なぜなろうとしたのか」「なるとどのようなメリットとデメリットがあるのか」をまとめたのが本書だ。

 正直、目新しいことが書いてあるわけではない。一つ一つの事象は「それは、言われるまでもなくそのとおりだろう」と思うようなことが多い。だが本人の体験とともにそれら複数のノウハウを整理し、読みやすくすることで説得力を出しているところは、さすが多数の著作経験がある。「自分もひょっとしたら有名人になれるかも」とすら思わせる。

 ただ「有名人になること」については、例えば「有名人になってしまった人は「元有名人」になることはあっても「有名でない人」に戻ることはできない(本書3ページほか)」とあるように、幾度か警告を出している。

 勝間氏は目的があり、それを達成するために手段として有名人になったと本書で述べている。「アンチ」も多い彼女のこと、すべてが賞賛すべき事象で、この本をぜひ実践しなさいとは微塵も言うつもりはない。しかし目的のために有名人になることを冷静に計算し“手段”として使ってしまうその「能力」はビジネスマンとして見習うところがある。

 有名人になることに興味がある人以外にも、何らかの手段でビジネスチャンスを広げてみたいと考えている人が読んでみると、視野を広げるきっかけになるかもしれない。

(井上宇紀)