『月刊文藝春秋』

文藝春秋
\840(電子版\1000)
発売日:毎月10日
大正時代から続く老舗雑誌の「電子化」
大正時代に文豪・菊池寛がポケットマネーで創刊してから約90年が経った2012年、『文藝春秋』は4月号から電子書籍としての販売を開始した。海外向けの電子書籍配信は前年(2011年)の2月から始めていたが、国内での要望が高まったため、配信を始めた。
電子版の価格は1000円で、雑誌版より160円高い。しかも、電子版には村上龍氏の連載が掲載されていない。雑誌の内容は、著名な作家陣による連載のほか、皇室・政治など、硬派な記事が多数を占める。
にもかかわらず、2012年5月号は人気コミック『宇宙兄弟』や『テルマエ・ロマエ』に並んで紀伊国屋電子書籍ランキング(2012年4月11日~5月10日)で3位に入るなど、意外にも健闘している。
電子版の販売と前後するが、芥川賞受賞作が掲載された2012年3月号は、田中慎弥氏の一連の話題もあったせいか、雑誌版は5万3000部の増刷を行い、通常号より約20万部多い78万部を発行した。
老舗雑誌である同誌の電子化を始め、価格を抑えた楽天のkobo touchや今秋発売予定のWindowsタブレットなど、電子書籍市場は活発な動きを見せている。
