
ジョブズに迫る3冊、それぞれの視点を紹介する
スティーブ・ジョブズの死…。2011年におきた衝撃的な“事件”の一つだった。2012年、ジョブズを失った後もアップルの一挙手一投足は大きく注目されることだろう。今回はそんなアップルを生み出した“孤高の天才”スティーブ・ジョブズについて記述したいわゆる「ジョブズ本」を取り上げたい。
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| 2011年はジョブズの死が大きなトピックスだった |
本人の視点で
『スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱ』(講談社・ウォルター・アイザックソン著、井口耕二訳)は「唯一のスティーブ・ジョブズ本人公認本」と言われ2011年話題にもなった書籍。同書はスティーブ・ジョブズを、あくまでジョブズの視点を中心にストーリーが進む。彼の微妙な心の動きなど、細部まで表現され、ストーリーも彼の人生に忠実だ。
実両親の都合により、誕生直後から米国人夫婦に養子として預けられた時代を描いた「子ども時代」、アップルの礎を築いた製品のエピソードを盛り込んだ「アップルⅡ」など、1つ1つの章が生々しい。子細という意味では、ジョブズとスカリーの対立からジョブズがアップルを去るまでのいきさつを描いた「イカロス」の章が、何月何日に、どんな出来事があったかまで事細かに描いており、ジョブズファンならずとも引き付けられる。
客観的にあてはめる
同書がジョブズの視点から半生を振り返った本ならば、『ハングリーであれ、愚かであれ。』(朝日新聞出版・竹内一正著)は科学的な立場からジョブズの行動を分析し、紐解いている。例えば、激情家のジョブズを、性格と遺伝子との関連性を科学的に解き明かそうと試みたクロニンジャーのパーソナル理論に当てはめ、「損害回避」が低く、「報酬依存」も低いが、iPadなど独創性の高い製品を生み出す「新奇性探求」が高い「冒険家」タイプであると分析している。
さらに不確実性を回避する日本と、失敗を恐れないジョブズの性格を比較し、彼が生み出した独創的な商品の価値を際立たせている。
ジョブズの考えを実践
『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』(日経BP社・カーマイン・ガロ著、井口耕二訳)はiPod、iPad生み出し続けてきたジョブズなど革新的なイノベーションから、ビジネスマンが実践すべき事項を導き出すビジネス書になっている。
ジョブズの流儀を、ほかの著名な経営者の哲学と比較して、「会社員として嫌いな仕事をしているなら、自分能力や天職に少しでも近い部署や会社を探そう」などというような「提言」を各章の最後に置くことで、ジョブズの考えを端的に示している。
ジョブズ亡くなりしあとの2011年暮れ、多くのジョブズ関連本がでて注目を集めた。また年末年始はスティーブ・ジョブズの軌跡を追った番組が放送されていた。ジョブズほどの才能のある人物はまれであることがこれらの関連本を読むと痛感させられる。2012年もまだまだ「ジョブズ回顧」の波は続きそうだ。
今回取り上げた本 |
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スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱ 著:ウォルター・アイザックソン、訳:井口耕二 講談社 Ⅰ ¥1995/448ページ 2011年10月25日 Ⅱ ¥1995/431ページ 2011年11月2日 |
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ハングリーであれ、愚かであれ。 著:竹内一正 朝日新聞出版 ¥1470/231ページ 2011年7月30日 |
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スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション 著:カーマイン・ガロ、訳:井口耕二 日経BP社 ¥1890/392ページ 2011年6月30日 |




