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公認会計士松澤大之
内部統制で変革すべき
は“個人の意識”
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セミナーレポート
「CEATEC JAPAN 2009」が開催

 世界中から最先端のIT・エレクトロニクス技術が集結し披露される総合展示会「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン)2009」が、幕張メッセで2009年10月6日~10日の5日間に渡り開催された。

 2000年から数えて10回目を迎えた今年のCEATEC JAPANには、590もの企業及び団体が出展ブースを構える一方、10月6日~9日の4日間で計112本のコンファレンスを実施。地球温暖化が深刻化する中での環境を意識した技術開発や新たな社会システムの構築などについて、各界のトップや有識者が講演を行った。

激変する地球環境とエレクトロニクス

 地球温暖化による異常気象の多発、BRICsなど新興国の台頭と人口爆発、世界的な高齢化の進行といった広義の地球環境の変化に加え、人々の価値観も多様化する中、進化を続けるエレクトロニクスやネットワーク技術はどうあるべきなのか――。CEATEC JAPANを主催する3団体の代表が、開催初日の10月6日に行ったキーノートスピーチでは、こうした問題意識が共通のテーマとして掲げられていた。

 電子情報技術産業協会(JEITA)会長の大坪文雄氏はその上で、「かつては有り余るほどの量、他人と同じであることが豊かさの基準だったが、今は“無駄なく適量・適切”“自分だけ”が重視されている」と指摘。「エコ発想と地域・自分最適、スマート消費、そして安全・安心がこれからはますます求められる」とし、地域・個人レベルのニーズに密着した技術・製品開発と、全事業活動の基軸に“エコ”を置くことにより製造業の理想「コスト・時間・在庫ゼロ」に加え排出物ゼロを実現することを長期的目標に掲げた。
エコイノベーション志向の経営と環境技術の強化を提唱するCIAJの篠塚勝正氏
エコイノベーション志向の経営と環境技術の強化を提唱するCIAJの篠塚勝正氏
 続いて登壇した情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)会長の篠塚勝正氏は、より少ないリソースでモノ・情報・サービスを作る“うまくつくる”と、できるだけエネルギーの少ない使い方“うまくつかう”を核としたエコイノベーション志向の経営を提唱。また、「日本は環境技術の面で非常に進んでいる。例えば自動車はハイブリッドカーが発展し電気自動車も射程圏内にある」と述べ、技術のオープン化・コモディティ化が進む中でも「もっと自信を持って環境技術を発展させるべき」との見解を示している。

 コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)会長の和田成史氏は「クラウド時代におけるソフトウェア産業の変革」と題した講演の中で、クラウド及びSaaS普及の背景に言及。近年の不況により設備投資抑制とそれに伴うリスク回避などのニーズが強まっていることを挙げながら、「すべてがSaaS、クラウド化するのではなく、選択肢の多様化と捉えるのが適切。各社の状況や強みによって、何を所有から利用に変えていくかが選択されていく」と冷静な判断を促した。

 また同氏は、各ベンダー独自仕様のクラウドが多い現状から、今後は標準化が進みクラウド環境そのものに差別化要素がなくなると予測する。それに基づき「クラウドもSaaSもインフラに過ぎない。本質的な価値はソフトウェアやコンテンツ、知識にある」と述べ、基盤技術が得意な米国に対し日本が応用技術を強みとすることに触れながら、ソフトウェア開発重視の姿勢がクラウド時代における産業イノベーションに繋がると主張した。

近未来に向けて ~放送の過去から未来~

 同日のトレンドセッション「近未来に向けて ~放送の過去から未来~」では、放送に関連する技術や市場の動向が紹介された。

 NHK放送技術研究所の野尻裕司研究主幹からは、現在一般運用に向けて開発が進むスーパーハイビジョン(SHV)について今後の可能性が語られた。

 スーパーハイビジョンは、7680×4320ドットの画素数を持つ超高精細映像システムのこと。2000年の衛星デジタル放送・2003年の地上デジタル放送から運用が始まっているハイビジョン(HDTV)の16倍の画素数を持つ。

 野尻氏はスーパーハイビジョンの視聴距離が20インチモニターで5センチと短いことを踏まえ、「手元で見ることの多いモバイル端末でグラビア並の映像を見ることができる」と、スーパーハイビジョンの活用例を挙げた。また今後の展望について、「これまでには世界遺産の白川郷を撮影したものなどがあるが、スポーツやドキュメントなどのコンテンツを充実させることが、スーパーハイビジョンの普及につながっていく」と訴えた。
スーパーハイビジョンの展望を解説するNHK放送技術研究所の野尻裕司氏
スーパーハイビジョンの展望を解説するNHK放送技術研究所の野尻裕司氏
 NTTコミュニケーションズの松岡達雄氏は、ブロードバンド経由でビデオオンデマンド(VOD)サービスをするIPTVの現状について解説。「現在はiPodやゲーム・携帯電話、電子書籍など、モバイル端末の進化によって、ユーザの可処分時間の取り合いとなっている。たまたま買ったテレビにIPTV機能が付いていたとしても、わざわざテレビをネットへ繋ぐ人は少ない」とし、IP機能が付いたTVや携帯電話など、デバイスフリーなIPTVサービスの必要性と、新聞のラジオ・テレビ欄にあたるような、他のメディアからの導線確保が課題であることを訴えた。



※この講演とセキュリティプラットフォームは一切関係ありません。



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