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    公認会計士松澤大之
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Internet Week 2010が開催

    IP Meetingの20年を振り返るとして、インターネットの発展とともにIP Meetingの歩みを紹介するスライドが上映された
    IP Meetingの20年を振り返るとして、インターネットの発展とともにIP Meetingの歩みを紹介するスライドが上映された
     インターネットの開発・構築・運営・サービス関係者を対象に、知識や課題を共有し、その発展のための議論を行うイベント「Internet Week 2010」が、11月24~26日に東京・秋葉原にて開催された。現在、来場者数2000人を数える「Internet Week」であるが、前身は1990年から始まった「IP Meeting」という会議である。これは、JEPG/IP*1メンバーによって開催され、そこで繰り広げられていた議論は、日本のインターネット黎明期の支柱となるものであった。

     最終日の26日に行われた、前身の名を引き継ぐ「IP Meeting」セッションでは、“インフラとしてのインターネット”について最新動向・状況報告がされるとともに、終盤のパネルディスカッションでは熱心な議論が交わされた。
    「インターネット資源をめぐるインターネットガバナンスの状況」について報告が行われた
    「インターネット資源をめぐるインターネットガバナンスの状況」について報告が行われた
     最新動向については、「インターネット資源をめぐるインターネットガバナンス*2の状況」と題して報告された。

     日本ネットワークインフォメーションセンター (以下、JPNIC)*3*3IP事業部の佐藤普氏は「2010年IPアドレストピックス」を報告。IPv4アドレスの在庫枯渇について「JPNICの管理分は、あくまで予測であるが2011年12月頃には枯渇するだろうとみている」とコメントした。次世代型のIPv6アドレスについては、JPNICが2010年7月からその分配手続きを簡素化した旨を紹介。「申請時に必要となっていた、IPv6アドレスの必要性を説明する利用計画等の審議情報の提出を、不要にした(IPv4アドレス保有事業者に限る)」と説明した。佐藤氏は「手続きを簡素化することで、IPv6アドレスの利用が促進されることをねらう」と話す。

     DNS*4の運用等を行っている、日本レジストリサービスの坂口智哉氏からは、DNSSEC(DNS SECurity extensions)に関する動向が報告された。DNSSECとは、DNSのセキュリティ拡張仕様のこと。従来のDNSは、ユーザがアクセスしようとした正規サイトへ接続されているかどうかを確認する仕組みがない。DNSSECは従来のDNSとの互換性を維持し、かつDNS応答が改ざんされていないことを検証できる仕組みである。
     坂口氏は「DNSSECはルートサーバ、DNSプロバイダ、レジストリ、レジストラ、ドメイン登録者など各関係者の協力が必要不可欠」と解説。2010年から2011年にかけて、DNSSECの導入は世界規模で進められていく旨を紹介するとともに、引き続き関係者への協力を呼びかけた。
    終盤のパネルディスカッションでは熱心な議論が交わされた
    終盤のパネルディスカッションでは熱心な議論が交わされた
     終盤では、今後インターネットがどのような方向へ進むべきかパネルディスカッションが行われた。

     インターネット基盤技術開発等を行っている、IIJイノベーションインスティテュートの浅羽登志也氏は、インターネットが誰もが利用できる“オープンなネットワーク”として発展したことの考察を述べた。「“誰でも使える、(無線LANや携帯電話の普及により)いつでもどこでも使える、様々な情報が入手できる”インターネットは、裏を返せば“誰がいるかわからない、常に(履歴等で)監視されている、誰も情報を管理できない”という状況でもある」と、ポジティブ・ネガティブ両面からの見解を示し、ネガティブ面では対策として法律規制の必要性にも触れた。

     これに対し、慶應義塾大学/WIDEプロジェクトの中村修氏は「ポジティブ・ネガティブという要素を比べてしまうと、どうしても言葉の印象からネガティブ面のインパクトが強くなる。二極の対比で語るのではなく、インターネットという新しい環境を手に入れた時、人々がいかに進化し、その環境に適応していくか、教育を含め考えていかなければならない」と話した。
    インターネットの発展について語る、慶應義塾大学の
村井純氏
    インターネットの発展について語る、慶應義塾大学の村井純氏
     これらの議論を受け、慶應義塾大学環境情報学部の村井純氏は「政府の介入、法律での規制で縛り始めると、世界規模での情報処理ビジネスに参入できないといった状況もある(村井氏は、米国におけるクラウドのデータセンターへの強制捜査権についても、先で触れていた)。インターネットの健全な発展には、国の決定ではなく、市場ニーズの決定で方向が示されていくような環境を守らなければならない」と主張した。

     このほかNTTドコモの村瀬淳氏もパネリストとして参加し、携帯電話でのインターネット環境の変遷を紹介した。スマートフォンのシェアも勢いを増す中、現在、一番身近なインターネット環境になりつつある携帯電話については、ガラパゴス化の是非も含め、各パネリストらが熱心な議論を交わした。インターネットについてあらゆる角度から議論がされ聞きごたえのあるセッションであった。


    ※この講演とセキュリティプラットフォームは一切関係ありません。




    注釈

    *1:JEPG/IP (Japanese Engineering & Planning Group /IP)
    インターネットの円滑な運用と順調な発展のため、中立な立場から技術的な調査検討を行い、必要な事項を勧告するグループ。

    *2:インターネットガバナンス
    インターネットの運営上の諸問題(研究開発、標準化、システムの運用)に対する管理運営機構および管理運営方法。

    *3:日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC)
    国内でのインターネットの運営支援を行う中心的組織。国内で唯一グローバルIPアドレスを割当てる業務を担うほか、インターネットに関する調査・研究や啓蒙・教育活動を行っている。

    *4:DNS(Domain Name System)
    インターネット上のホスト名や、電子メールに使われるドメイン名とIPアドレスとの対応づけを管理するシステム




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