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公認会計士松澤大之
内部統制で変革すべき
は“個人の意識”
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セミナーレポート
「クラウド・コンピューティングEXPO」が開催

 5月12日~14日にかけ、東京ビッグサイトにて、情報セキュリティから、クラウド、Web、モバイルからストレージまで、ITに関連する様々な展示会や専門的なセミナーが開催された中、「クラウド・コンピューティングEXPO」が開催された。  毎年行われるこのイベントでは情報セキュリティやグリーンITなど同じ会場内で様々な分野での出展・講演が同時開催される。今年からは、クラウド・コンピューティングに関する出展・講演も組まれて、大勢の来場者を集め、同技術に関する注目の高さを感じさせた。

 クラウド・コンピューティングとは、ネットワークを経由することで、外部にあるアプリケーションやストレージを利用することを指す。元来、クラウドとはネットワークそのものを指す言葉だったが、近年ではサービスが多様化し、ネットワークを介して利用するサービスという認識が広がっている。

 「クラウド・コンピューティングEXPO」では、基調講演でセールスフォース・ドットコムの創立者で会長兼CEOでもあるマーク・ベニオフ氏とマイクロソフトのコーポレート・バイス・プレジデントのキリル・タタリノフ氏が招かれ、順に日本におけるクラウドの展開について語った。
クラウドへの移行でソフトウェアを電気や水道のように使うべきと主張するベニオフ氏
クラウドへの移行でソフトウェアを電気や水道のように使うべきと主張するベニオフ氏
 10年前と比較すると、個人単位のユーザがインターネットに触れる窓口は「デスクトップ」からスマートフォンといった「モバイル端末」へと比重が移り変わっている。  最初に壇上に立ったベニオフ氏はそのことを取り上げて「ビジネス分野においてもユーザはデスクトップから解放されるべきだ」と話す。
 クラウド・サービスでは、アプリケーションのみならず、ストレージからプラットフォームやシステムを提供しているものもある。こうしたクラウド・コンピューティングにおけるアプリケーションソフトなどの在り方は、いつでもインターネットと接続ができるスマートフォンなどの利用と馴染みやすい。
 そのため、ベニオフ氏は「クラウド・サービスを利用して“アプリケーションやOSなどを買わなければいけない”というこだわりから解放されるべきだ」と、同社が頻繁に主張している「ソフトウェアをなくすべき」という論理を展開した。
 ベニオフ氏に続いて講演を行ったマイクロソフトのタタリノフ氏は「(マイクロソフト社は)今後はさらにクラウド・サービスへ注力するだろう」と語った。現在マイクロソフトでは70%の技術者が何らかのクラウド関連に従事しているが、その割合を増やしていき、90%にすると言う。
 一方で同氏は、ベニオフ氏の「ソフトウェアをなくすべきだ」という発言を取り上げて、「ソフトウェアをなくすのはナンセンスであり、ソフトウェアを活用するためにクラウドを利用すべきではないか」との主張を述べた。  さらに「HotmailやOffice Onlineなどを提供してきた立場から、クラウド・サービス自体は新しいものではない」と、目新しいもののように言われているクラウド・サービスが突発的に出てきた技術ではなく、過去の技術の延長上にあるものだと説明した。

 またクラウド分野以外の出展や講演でもクラウドに絡めた講演が多数行われた。

 Web&モバイルマーケティング分野では、特に親和性が高いからか、スマートフォンなどと連携したサービスに関する講演や出展も目立った。
経済不況による設備の買い控えは、ストレージ業界に波紋を呼んでいる
経済不況による設備の買い控えは、ストレージ業界に波紋を呼んでいる
 データストレージ分野に関するセミナーでは、米国のストレージ関連の業界団体であるSNIA(ストレージ・ネットワーキング・インダストリ・アソシエーション)会長ウェイン・アダムス氏が講演した。  同氏はクラウド・ストレージについて「予想以上に長引いた景気後退が、新たな設備投資を控えさせ、ストレージの仮想化などで既存の容量や管理を効率化させるといった投資に変化している」として、クラウド隆盛の背景には経済不況があると分析した。

 今回、行われた講演で見られたように、クラウド・サービスがもたらす着地点については、各社によって大きく異なる。
 そのため、多くのユーザ企業にとって、「クラウド」だからと安易に導入するのではなく、自らの組織に便益をもたらすクラウド・サービスを見極める機会となったのではないだろうか。


※この講演とセキュリティプラットフォームは一切関係ありません。



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