月島食道楽:Beeline Cafe

「ニース風サラダのガレット」(単品¥1250)は、低カロリーでグルテンフリー。栄養バランスも抜群だ

第41回「Beeline Cafe」

下町のゆったりくつろげるカフェ空間

2014/11/27

 清澄通りを月島から勝どき方面に直進していくと、勝どきエリアに入る手前で右手側にテラス席があるカフェが見えてくる。今回の月島食道楽は、長く外国で暮らしていたオーナーが、親戚が多く住み愛着のある月島に2012年5月にオープンさせた「Beeline Cafe(ビーラインカフェ)」を紹介する。


 勝どき出身の藤村オーナーはフィリピンなど外国での暮らしが長く、その経験を活かして月島で英会話教室を開いていた。また、ご主人は海外でクレープをつくっていた経験があり、英会話教室が入居していたビルの大家さんから空き物件の情報を得たことなどから、カフェをオープンさせるに至った。


カフェのシンボルマークもオーナーが制作
カフェのシンボルマークもオーナーが制作

 開店準備では、ガスや水道関係は業者に任せたが、そのほかの内装などは全て“D・I・Y”(Do it Yourself)で進めた。工事の様子を気にかけた地元の人たちから差し入れを受け取ることもあったという。店頭に掲げられた看板もオーナーらのデザインによるものだ。店名にある“Beeline”は、蜂の動線などを意味する語だが、店名には「お客様にお店に一直線で向かって来てもらえるように」との願いが込められている。


 店内の座席配置などを決める際には「スペースに気を付けた」と言い、子どもやベビーカーなどでも入店しやすい温かい雰囲気をつくっている。ふくろうも“来店”したテラス席は、ペットを連れていても利用が可能だ。


 メニューには、栄養士の資格を持ち、海外でも活躍していたオーナーの母らスタッフの意見も多く取り入れられている。クレープやガレットにはイチゴを使用したものなど定番メニューもあるが、「ほとんどがオリジナル」だ。


 バルサミコが効いたソースが添えられた「ニース風サラダのガレット」は、現代人の日ごろの野菜不足への懸念から考案された。そば粉でつくられたガレットが「グルテンフリー」であることもあり、特に女性の人気が高いという。また、スイートクレープの生地には、はちみつが練り込まれており、一枚ずつ丁寧に焼き上げられている。中でも「アップルシナモン」は、冬が深まるにつれて注文も増えていく人気メニュー。コトコト煮込まれたリンゴの甘さとシナモンの風味のバランスが絶妙だ。トッピングも可能で、バニラアイスとの相性の良さについては言うまでもないだろう。

寒い冬に人気のアップルシナモンのスイートクレープ(¥680)
寒い冬に人気のアップルシナモンのスイートクレープ(¥680)

 日に2度来店するなどの常連客も多く、ナポリタンなどお客さんのリクエストで提供が始まったメニューもある。店内では、米国テキサス州出身の女性客が講師を務める英会話レッスンや、東日本大震災で被災した東北を支援するNPOの報告・交流会も行われている。


 藤村オーナーが外国で暮らしていたこともあり、ハロウィンやクリスマスなどの「飾り付けは派手」に行うという。サンタクロースの顔をした目でも楽しめる「サンタクレープ」も、12月にお目見えする予定だ。また、冬の新作メニューとして、「南瓜と蓮の和風ガレット」が登場。ビタミン豊富なカボチャの甘みと蓮のサクサク感、味噌をベースにしたソースの3素材の相性が抜群の一品だ。


 「月島を元気にしたい」「もんじゃ以外のお店を知ってほしい」―。藤村オーナーが語ったこの思いは、まさに月島食道楽を執筆している我々の趣意に沿うものだ。月島にカフェがあることを驚かれることもあるそうだが、テラス席も備え、米国のヒットチャートを賑わす曲が流れるゆったりしたスペースの店内に足を踏み入れれば、ステレオタイプではない月島の姿が見えるに違いない。

(高橋 慧)
Beeline Cafe

Beeline Cafe
住所:東京都中央区月島3-30-5
電話番号:03-5547-4232
営業時間:月~土9:00~20:00(ラストオーダー)
 日・祝9:00~19:00(ラストオーダー)
定休日:火
Facebook: http://www.facebook.com/beelinecafe