Bookshelf ~今月の本

『工場見学 首都圏(2012)』

工場見学 首都圏(2012)

 
昭文社ムック

\880/144ページ
発売日:2011年10月5日

2011/10/27

工場見学に出掛けたくなる! かゆいところに手が届く充実のガイドブック。


 工場の勇壮な姿を外側から眺め、胸を熱くする…そんな「工場萌え」な趣味人が2000年代半ばから増えているらしい。堂々とした佇まいと裏腹に、内部で何がなされているかわからない秘密めいたところも工場の魅力だ。が、あえてその内部に踏み込み「見学」して楽しんでしまうという手もある。そんな時に絶好の案内役となるのが、本書『工場見学』シリーズだ。

 『マップル』ブランドの道路地図や旅行ガイドブックで知られる昭文社が出版したこのシリーズ、「首都圏」「京阪神」などの地域ごとにまとめられている。今回は、先日2011年10月5日に改訂版が出たばかりの首都圏版を手に取ってみた。改訂前の版は発売1カ月半で20万部を突破し、ガイド本としては異例のベストセラーとなったが、改訂によって内容はさらにパワーアップ。紹介されている工場は、前回比約1.5倍の185件。そして一口に工場と言っても、食品製造工場をはじめ、自動車や航空機を造る巨大工場、小さな町工場まで種類は多種多様だ。豊富な写真と入念な取材に基づき、工場ごとの見どころや特色が細かく案内されている。見学のコースや予約方法、申込可能な人数などデータも詳細で、かゆいところに手が届く作りだ。

 実は記者も「工場萌え」ながら、小学校の社会見学以来、内部には入ったことがない。本書を眺めるだけでも、探検気分と知識欲が満たされて非常に面白かった。しかし、本書に掲載されている見学コースは、東京湾クルーズがついてくるごみの埋め立て処分場や、おかわり3杯までOKのビール工場などより取り見取りで、しかもほとんどが無料と来ている。今度は外から眺めるとともに見学もしてみようと固く誓った。

 一人で出掛けるもよし、親子やカップルで楽しむもよし。秋の行楽シーズン、本書を片手に工場を巡る休日も、なかなかに味わい深いのではないだろうか。

(井上恭子)